2.脳出血って

訪問マッサージに向けての勉強第2弾です。

 今回は「脳出血」です。
さて、「脳出血」と聞いて、思い浮かぶのはなんでしょうか?
「脳卒中」「片麻痺」なんかは簡単に思い浮かびますよね。
問題は「くも膜下出血」です。たしかに出血は付きますが、脳出血ではないです。
その理由は、「脳出血は脳実質内への出血」だからです。
くも膜下出血は、脳を包む脳脊髄膜の出血なので含まれません。
くも膜下出血は、大切な病気ですが、違う機会にお話しします。

 前回の脳梗塞や今回の脳出血は、脳血管疾患に含まれますが、
これは、ご存知の通り2000年の死因で、がん、心臓疾患に続いて第3位です。
 脳出血は、脳内の血管が破れて出血するのですから、原因で一番重要なのは、
血管に負担をかけ続けている高血圧です。
他には、動脈瘤や静脈瘤の破裂などもあります。「瘤」は、血管にできたこぶです。
風船などでもそうですが、水に濡れ、弱くなると、そこがこぶみたいに膨れます。
こぶの部分は、他よりも薄いので破れやすいです。

 好発年齢は、高血圧を考えると脳血栓と同様に壮年から高齢者に思われるでしょうが、50~60歳代です。
これは、発症時期を考えると理解できると思います。脳出血は、日中活動時に発症することが多いです。
つまり、急激な血圧上昇に血管芽耐えきれず破れてしまうのです。
ですので、活動性の低下する高齢者でなく、ある程度年齢が限定されると思われます。
また、血圧の上昇が起こる食事、用便、入浴、外出が誘因になることもあります。

 脳出血が発症すると脳卒中症状が突然起こります。もちろん片麻痺になりますが、詳細は次回、お話しします。
 今回は、脳の各部位の出血について簡単にお話しします。

① 被殻出血
 脳出血のうち4分の3を占めます。比較は、大脳半球の深部にありますが、
この内側には、内包と呼ばれる運動神経と感覚神経が束になって通る部分があります。
そこが傷害されますので、片麻痺となります。しかし、予後は良好です。

② 視床出血
 脳出血の5分の1を占めています。視床は、間脳の上半部ですが、その外側には内包がありますので、
被殻出血と同様に片麻痺となります。予後は良好です。

③ 脳幹出血
 脳出血のうち10分の1を占めています。ほとんどが橋に出血が起こります。
除脳硬直という特有な肢位をとります。これは予後が悪いことを示します。
脳幹には、呼吸中枢や循環中枢など、生命維持に欠かすことができない中枢があります。
ですので、脳の大半が死んでも脳幹が生きていれば自発呼吸ができる植物状態となるのです。
が、脳幹が死んでしまうと脳死と判定されてしまいます。

④ 小脳出血
 脳出血のうち10分の1を占めます。小脳は、平衡感覚に深く関わっていますので、
小脳が傷害されると、めまい、悪心、嘔吐、また、手足に麻痺がないにもかかわらず、起立・歩行が不安定になります。
予後は良好です。
 診断は、CTやMRIで行います。
 脳梗塞や脳出血で、脳卒中が起こり、片麻痺となるのですが、
私たちは、その改善のためにマッサージ、そして機能回復訓練を行います。
しかし、患者によっては、訓練を中止した方がいい場合もあります。
それが「アンダーソンなどの基準」と呼ばれるものです。
これも機会を見て紹介します。

 第2弾は、ここまでです。お疲れ様でした。

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